写真を元に さくさくっと――――――――






ええぇとぉ、もうすっかり 秋ですねぇ、
何たって、Bゴルフ倶楽部では日本芝の色が褪せ始めております。
まぁ、硫安と鶏糞で拵えていますので 色落ちなんかは、これは 早いのは覚悟の上です。
何時までも緑色を保たせるために 化成肥料を使って、ラージパッチが出ないように殺菌剤を撒布する、と云う管理手法は、経済的にも厳しいので無理。


日本芝の管理については――――――――
春先に鶏糞をしっかり目に振って、
――――――――この、 と云うのが みそですが
あとはラージパッチの防除の時に硫安を使う。
化成肥料は、秋も遅くに ラージパッチの心配がなくなったら、そこで ぱらぱらっと撒いておけば、まぁ 何とかなるかなぁ、と云う考え方をしております。
そして 意地でもこなしておくのは、更新作業。
生育の適期直前と 生育の旺盛な時期のなるべく早いところが 狙い目。
梅雨入り前と、梅雨明け後 お盆前の二回は コアリング*1とかスライシング*2を行いたい。
是非にやりたい、やらねばならぬ、と ここは大いに力みかえっておくところです。


ちょっと自慢話ですが、
平成十八年度のBゴルフ倶楽部の実績は、
ティインググラウンド : 梅雨明け後 コアリング
アプローチ : グリーンの外周をコアリング。梅雨入り前 梅雨明け後
フェアウエイ : 梅雨入り前 コアリング 梅雨明け後 スライシング
と云うところ。


Gゴルフ倶楽部は――――――――
聞かないでください。
フェアウエイに梅雨入り前にスライシングは入れましたが、その他はみんな中途半端なところで断念しました。
このあたりのタイミングは、来年の課題となっております。






で、日本芝の色の褪せ始めたこの時期、案外コースの中は色むらが酷くなってきて余り綺麗に感じられないかも知れません。
色が落ちきって、飴色のフェアウエイと稲藁色のラフのコントラストが楽しめる時期までは、しばらくの辛抱です。


で――――――――
この時期、日本芝の色が落ち始めると見えてくるのは、こんな光景





【 Bゴルフ倶楽部 : №1hole 】





パッティンググリーンの外周部の色に差があるというか、外周部がある幅で色が濃い様子、
お判りいただけますでしょうか。
これ 実は、と云うほどのこともありませんが、梅雨入り前 梅雨明け後に施工した、合わせて二回になる コアリングの施工跡です。


もっと 極端な例はこれ。





【 Bゴルフ倶楽部 : №4hole 】





パッティンググリーンの外周のコアリング二回の跡と、花道の処は緑が濃いんですが、その間は色がやや薄めです。
この色の薄めの部分は、コアリングもしていなければ スライサーの刃も入っていないところ。
ちなみに、肥料は同じだけ入っています。
アプローチと花道は傷むからよぉ、
ってんで、鶏糞よりは ちょっとだけ良い目の有機の肥料が入っています。
――――――――そう云う意味では、鶏糞と硫安だけ、というのは 偽りのあることになりますが、まぁ いいでしょ


で、コアリングとスライシングの跡がきっちりぶつかっていると、こうなります。





【 Bゴルフ倶楽部 : №16hole 】





まぁ、突き詰めてゆくと、それだけではないような気もしますが、大きな要因として、更新作業の効果を上げて良いのではと思っております。
だったら、真ん中の写真の処も きっちりパッティンググリーンの外周まで――――――――
と云う欲も出てくるんですが、ゴルフコースの 特にパッティンググリーンの廻りなんかは、スプリンクラーの給水管や 排水管が至る所の埋設されていたり、
――――――――それも とんでもなく浅かったりもします
排水枡が点在していたりしますので、なかなか 寄り切れない部分も大きいんですね。
まぁ、仕方がないと云えば仕方もない話かと思います。






とまれ、こういうのを見るにつけ、
大変だけど無駄な仕事じゃぁないんだよね、
と 意を強くするところでもありますし、
施工を担当した若手には、
あれ、見たか。今年は上手くいったじゃんねぇ、
なんて云って、その作業の趣旨を理解してもらう良い機会でもあります。


そして、
ああぁあ、今年ももう終わりが近づいてきているんだなぁ、
妙に寂しく やけに高くなってきやがった空を しみじみと見上げる時期でもあります。











*1:「コア」=タバコ状の土と芝の固まりを抜き取る穴開け作業

*2:切り込みを入れる作業