39-4.降れば降ったで 照れば照ったで
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39-4.降れば降ったで 照れば照ったで
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「まぁ、“馬鹿は隣の火事より怖い”って云うしな。“まめな馬鹿程手に負えないものはない”とも云うし。そう云うがっかりな生き物を 宥め賺てでも使いこなすのも此方人等の商売なんだけど 、あんまし馬鹿の度が過ぎると もうお手上げだよね」
って、夕べの虎が云う 此方人等って どんな虎なんだか知らん............
39-3.宴席はネタにあふれて
39-3.宴席はネタにあふれて
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「物事の理合いの、須く己の爲したことの やがて己の身に還るものと 覚悟して置くべきだな」
って あぁたの過去幾多の痛い思いをして その言を吐かせるんですね。解ります解ります............
39-2.“コースの女”は不在でござる
39-2.“コースの女”は不在でござる
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「分を辨えぬ大馬鹿と 身の程を知らぬ世間知らずとのコラボってのも、またこれはこれで見物だな」
って それよりも放言放語と悪口雑言に明け暮れる あぁたの末路の方が 余程に見物だと思いますけれどもね.........
39-1.コースのお歳暮に昭和の香り
39-1.コースのお歳暮に昭和の香り
「なぁ『小さな勝利に誇るバカ』って云うけど、自分が 誰に踊らさせて貰っているのかにすら気の着けない莫迦って、あれだこれだを ぶん投げて ひたすらに可愛いだけだよな」
って そりゃあぁたのことでないのかな・・・・・・いや この人は あれだこれだをぶん投げても ひたすら可愛げのない人だった.........
38-3.『キーパーも熱心で勤勉なら・・・・・・』って.........
38-3.『キーパーも熱心で勤勉なら良いってもんでもないだろうしなぁ・・・・・・』って 自分ばっかり狡いなぁ............
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そいつは......?
いっ、いや、その娘っ子は――――――――
出勤してみれば 何故だか事務室に菜っ葉服を着た女の子が居た。
二十四才だそうな。
事務ではなく 現場だそうな。
驚天動地と云うのはこのことか。
俺達が『食堂』と呼んでいる 朝昼に段取りをキーパーが指示する部屋では、熊さんも八っつぁんも、弥次喜多さんも、みんなみんな硬い顔で座っている。
それがまた みんな面接の時のように膝や腿が直角に折れている。
しわぶき一つ聞こえない食堂は、一種異様な緊張に包まれていた............
38-2.『気の利かない若い衆が・・・・・・』って.........
38-2.『気の利かない若い衆が何人いるかで・・・・・・』って その目はなんなのさ............
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そいつは――――――――
なんだって みっともないくらいにおろおろしながらそこにいた。
朝の〔段取り〕の前に キーパーが新入社員だと紹介をしている最中も、そいつは
そうして、それは不安げな面持ち......なんて 生やさしいものじゃぁない。
肉食獣の檻の中に放り込まれた 草食の小動物と云えば、如何にもありふれてはいるのだが、その表現がこれほど正鵠を射てしまう状況というのも そうそうはないんじゃぁないのかね。
「じゃぁ、自己紹介と挨拶を・・・・・・」
明らかに奴は そいつの落ち着きのない仕種を面白がっていたんだが、
「ぁぁぁ〜」
掠れた声で ようやくに挨拶したそいつは、明らかに今自分がその場に立っていることを後悔し 明らかに己がそこにいることを とんでもない過ちであったと嚙み締めている風情だった............
38-1.『どのくらい良いサブに恵まれるかで』って.........
グリーンキーパーの野帳の付録
38-1.『どのくらい良いサブに恵まれるかで キーパーの仕事は何割も違う』って 自分は恵まれてるって言いたいのね............
――――――――で
“おばねぇさん”突如奴に告げたそうな、
......曰く
『できちゃったんですぅ〜』